東北の大地震、福島の原発事故から1年余が経った。復興までの道のりはまだまだ長い気がするが、都会にいるととかくそれがもう既に遠い過去のことのようになっている気がする。まるで言い方は悪いが「臭いものにフタ」、パンドラの箱を何事もなかったかのように閉めて知らんふりをする。そのことを口にするのがまるでタブーであるかのように。昨今、毎週金曜日には官邸前では反原発のデモが行われており、時折テレビの中継も入ったりしているようだが、被災地の状況はというと、次第にその取り上げられ方が小さくなっているような気がする(あくまで個人的な感想だけれども)。
本書は日月神示に関する本ではあるけれど、その大半は実は
「福島をはじめとする被災地の放射線量はそんなに危険なレベルではないんだよ」
という内容の本である。その根拠は随所に本文中に示されているけれど、僕自身、この本を読んでかなり明るい気持ちになったし、実は放射能というモノに必要以上に恐怖心を抱いていた一人だったなということに気づくことができた。
断っておくが、放射能が危険ではない、といっているのではない。要はその強さである。また、僕は決して原発は容認しないし、東電を擁護するつもりもない。ただ本書でも述べられている通り、恐怖心のあまりに客観的な判断力を欠くべきではないと思うのだ。著者も述べているが、恐怖に基づく言動は恐怖しか生み出さない。反原発のデモに参加されている方の多くが、恐怖心ではなく明るい未来へのビジョンを以て運動に参加されていることを願う。意識は現実を作るもとであるから、あるいはその心を持って日々を生きれば大いに原発なき未来への創造に貢献すると思う。
現在、JR東日本が「行くぜ、東北」と銘打ったキャンペーンを行っているが、一歩進めて「行くぜ、福島」くらい言ってもいいんじゃないか。僕自身、そんなたいしたことはできないが、
一緒にがんばろう、福島。