今更いうまでもないが、Twitterやmixi、facebook、GREEなどソーシャルネット全盛の昨今である。
次から次へと「新しい」ものが出てくるので若い人ならともかく、僕のようなおぢさんはついていくのも大変だーと思う今日この頃である。
ちょっと前なら造作もなくできていたことが、辛く感じてしまう。こんなところが歳なのかなぁと思ったりしないでもない。
この本はそんな多岐に渡るソーシャルネットワークとどのように付き合っていけばいいか、という手ほどき書であるわけだが、読みながら
いつか来た道だ
という思いを強くした。
記憶をたどるとそれはかれこれもう四半世紀も前の「パソコン通信」と呼ばれていた時代のものなのだ。
当時はまだネットワークは世界中とは繋がっておらず、アクセスポイントと呼ばれる電話番号に電話をかけ、パソコンをモデムで接続する必要があった。
当時20代であった僕は「パソコン通信」を始めてしばらくすると毎週のようにオフ会に参加するようになった。誘われて出かけることもあれば、自ら主催することもあったが、そのときの集まりがまさにこの本でいう「ソーシャルネットワーク」的だったのだ。オンラインで知り合った仲間もいれば、オフ会で参加者が自分の知り合いを連れてくることもあった。そうこうしているうちに知り合いの輪が増えていくのだ。
集まりは基本は和気あいあいとしたものだが、時にはちょっとした諍いがあったりすることもあった。残念ながら当時の仲間たちとの付き合いは今は絶えてしまったけど、本書を読みながら懐かしく思い出した。長い年月をかけて世の中は螺旋階段を1周してきたのではないだろうか。
ただし、今回できる「仲間」たちのスケールは以前とは比べ物にならない。なにせ舞台は世界まで広がっているのだから。